※日本ではクム、カシャン、タブリーズ等のガハリチェやイスファハンやケルマンのスモール・ガハリチェ(ガハリチェ）、ナインのザロ
ニムをドゥザールと呼ぶ人が多いようです。ドゥザールとはドゥー（２つ）のザール（およそ1ｍ）ということですから、2ｍ位のサイズと
いうことです。(各産地に行かずに、テヘランやヨーロッパ、日本で絨毯を買付けることからドゥザールと呼ぶのでしょう。何故なら例
えばクムでガハリチェといえば200ｘ135ｃｍ前後を意味しますが、日本やあらゆる産地の絨毯を扱う仲買人にガハリチェといえば
250ｘ150ｃｍ位をイメージしてしまうので 「クム・ガハリチェ」のことを「クムのドゥザール」 というのでしょう。）
また、「キャレギ」とか「ガハーリィ」などは絨毯の取引においては使いません。なぜならガハーリィはサイズを表す言葉ではなく、
「大きな絨毯」という意味なので、ガハリィと言っても2ｘ3ｍなのか2.5ｘ3.5ｍなのか3ｘ4ｍなのか絨毯の大きさが分からないからです。
サイズの単位はｃｍで、おおよそ(約）のサイズです。近年サイズが小さくなっていく傾向にあります。
×印のみの表示はほとんど、或いは全く作られていない、
△は作られてはいるが、数が少ないことを、
○は数多く生産されていることを表します。
2.5ｘ3.5ｍ以上の絨毯も沢山作られていますが、省略しました。
(その他のサイズの呼び名）
ガハーリー ： 200ｘ300cmより大きいサイズ
お寿司の生姜のように「ガリ」と発音すると手押し車のことになります。ガ（ハ）−リィ（ghali:グハリー）と発音して
ください。また、グハリーは絨毯のサイズそのものの事ではなく、大きなサイズの絨毯という意味です。絨毯を意味するペルシャ語はファルシュです。
グハリーと云ってもサイズがはっきりしませんので、絨毯の取引には使わない言葉です。
ケナレ ： 廊下敷き用のサイズ（200〜500ｘ70〜100cmなど）
カハラク（クハラック） ： クム・カハラク＝100〜150ｘ40〜50cm、イスファハン・カハラク＝130ｘ90cm
ちなみにチェとは小さいという意味で、ガハリチェ（グハリチェ）はガハーリー（グハリー、２×３ｍ）より一つ小さいサイズのことです。
従って、クム・ガハリチェは200×135ｃｍ位、イスファハン・ガハリチェは250×150ｃｍ位です。ナイン・ガハリチェは240×140ｃｍ位
ですが、ナインはパルデ（260ｘ160ｃｍ）の方が生産量が多く、ナイン・ガハリチェの数は極めて少ないです。
また、クム・ガハリチェと同じ位のサイズの200×135ｃｍ位のサイズ（いわゆるドゥザールサイズ）は、ナインではザロニムと呼ばれ
ています。
カシャン・ガハリチェは220×140ｃｍ位、タブリーズ・ガハリチェは200×150ｃｍ位、ケルマン・ガハリチェは250×150ｃｍ位と産地に
よってそれぞれサイズが違います。
また、ニムはザールの1/2のことですのでザロニム(ザールォニム）はザール＋ニム、つまり150ｃｍ位を言います。
チャラクは1/4ですからザロチャラク（ザールォチャラク）は125ｃｍですが、120ｃｍ位で作られているものが多いようです。
ガハリチェ(グハリチェ）と云う場合の発音は日本語にはない発音ですが、スペルとしては 「ghalicheh」 で、「グハ」 の「グ」と「ハ」
を殆んど同時に発音するというか、「ｈ」はフランス語の「R」と同様で無声音的に発音します。従って、「グ・ハ・リチェ・へ」ではなく、「グﾊリチェﾍ」と云う感じです。
ガハリー（グハリー）も同様で、「グﾊリー」と発音します。「ガーリー」と発音しますと手押し車を欲しがっているのだと思われてしまいますから
注意して下さい。
|